plain-meとHARUTAのコラボレーションローファー

plain-meとHARUTAのコラボレーションローファー

台湾のセレクトショップ「plain-me(プレインミー)」は、創業以来、人々の日常に寄り添うスタイルを提案し続けています。その最大の特徴は、シンプルでありながら洗練されたデザインと、価格と品質のバランス。世界中から厳選されたアイテムが揃い、日常使いに適した上質なアイテムが台湾の若者たちの間でも多くの支持を集めています。

そんなplain-meとHARUTAが手を組んで生まれたコラボレーションアイテムは、19年の歴史を持つplain-meの革新性と、日本の老舗ブランドHARUTAの伝統が融合した逸品です。フォーマルからカジュアルまで幅広いシーンに対応するこの一足がどのようなきっかけで誕生したのか、plain-meが持つ独自の哲学とともにご紹介していきます。

台湾で人気の高まる日本の革文化

まず、セレクトショップplain-meがどのように始まり、どのような歩みを経て現在に至ったのか、その歴史について教えていただけますか?

plain-meは今年で19年目を迎えました。思い返すと、最初は本当に小さな店舗からのスタートでした。当時は私一人が店長として、店を切り盛りしていたんです。スタッフもいなくて、一人で接客から経営までをこなしていました。5、6年後には、今の店舗へと移行し、商品もセレクトアイテムだけでなく、オリジナル商品も展開するようになりました。 スタッフも増えて少しずつ規模を拡大してきたのですが、最初の数年間は本当に忙しかったことを覚えています。路面店からさらに成長し、デパートやショッピングセンターへの出店を果たした頃には、ブランドの世界観が固まってきて、ブランドの意識が出来ていました。 現在は台湾で15店舗を展開していて、来月にはさらに1店舗増えて16店舗体制となる予定です。

台湾の方々は日本の革製品に対してどのような印象を持っているのでしょうか?

ただ革製品に関して言うと、台湾では湿気が強くて、使うのが怖いというのもありますし、もともと革製品を使う文化があまりないんです。観光や留学などで日本に馴染みのある若い世代を中心に、だんだん日本のライフスタイルを真似する人が増えてきて、革製品も人気が出ている印象です。浅草や蔵前など、あまり知られていない場所にまで足を運んで革製品を見つけに行く人もいたりするんです。台湾の友人にteemaのサイトを見せたところ「見たことあります」と言われたこともあって、ちょっと驚きました。そのくらい今は日本の革製品に注目が集まっているんだと思います。しかも欧米のブランドに比べて、そんなに値段も高くない。手に取りやすい価格で、毎日使えるところがplain-meとの相性もいいなと思っています。 台湾ではまだ日本のように革製品の歴史が長くないため、日本の職人技術やデザインを活かした製品で新しいコラボレーションができそうだなと考えています。例えば、台湾の気候や文化に合った革製品を日本でデザインし、台湾向けに特化した商品を開発することができたら嬉しいですね。

使うたびに喜びを感じられるもの

plain-meの成長の裏には、強固なコンセプトがあると思います。セレクトショップとしての理念やコンセプトについて、改めてお聞かせください。

自分自身が本当に欲しいと思うものを提供したいので、自分の好みを忠実に表現しながら、お客様のライフスタイルに合ったものを提案したいと思っています。ただの飾り物やファッションアイテムではなく、日々の生活の中で使えるデザインをセレクトしたい。それが、私たちのセレクトショップの理念の中心コンセプトだと思っています。 もともと私は革製品が大好きで、これまで日本のさまざまなブランドの革製品を購入してきました。だからこそ、素晴らしい製品をもっと多くの人に知ってもらいたいという思いが強くなり、今回ようやくチャンスが巡ってきてポップアップの開催につながりました。いいものとはいうのは、国によっての区別はないんです。特に今は円安で、海外の人たちも手に取りやすい価格になっているので絶対にやりたいと思っていました。

plain-meのバイヤーとして、どのような視点で商品を選んでいるのか気になります。具体的な選定基準やポイントについて教えてください。

やっぱり世界中にいいものは多いんですよね。そんな中でplain-meが最も重視しているのは、価格と品質のバランスです。ただ高価なだけでも、品質がいいだけでもなく、常に価格と品質のバランスが取れた商品を厳選しています。
そして、毎日使えるテイスト、使うたびに喜びを感じられるデザインや機能を重視して商品を選びたいと思っています。例えば、アパレルであれば、普段使いしやすく、着回しが効くアイテムが理想です。靴やバッグも同様で、デザインだけでなく、実用性も兼ね備えているかどうかを重視しています。
plain-meの名前の由来は、もともと色やパターン、生地だけのプレーンな良いものが好きなので、それを通じて「me=自分自身」を表現したいという思いから名付けてあります。

日常生活を豊かにする革製品を

teemaのポップアップを通じて、お客様にどのようなメッセージを伝えたいですか?期待する反応や効果について教えてください。

私たちが今回のポップアップで目指しているのは、商品の魅力をしっかり体験していただくことです。台湾での初めてのポップアップとなるので、ブランドの世界観やteemaを直接感じてもらうことが大事だと思っています。売上が上がるのはもちろん嬉しいことですが、商品の使い心地やデザインを通じて、日本の職人技の素晴らしさを理解していただきたいと思っています。2ヶ月間にわたるイベントで、お客様が何度も訪れてくれて、商品の良さをシェアしたり、さらに他の商品にも興味を持っていただけるといったプロセスを楽しみにしています。台湾では特にインフルエンサーの影響が大きいので、彼らと協力して、商品の魅力を最大限に引き出すようなコンテンツも用意しました。また、良いものをより多くの人に知ってもらうために、商品写真の撮影にも力を入れました。台湾の顧客にとって魅力的な方法で、商品の良さをアピールしたいと考えています。

HARUTAとのコラボレーションのきっかけは何ですか?また、コラボレーションしたローファーについての思いを聞かせてください。

コラボレーションのきっかけは、まず第一に私自身がHARUTAの製品に強い魅力を感じていたことが大きいです。日本では学生の方々に馴染みが深いブランドだと思いますが、毎日履けるおしゃれな靴というコンセプトに共感しています。そして、台湾でもカジュアルに履ける革靴が若者の間でブームとなっているため、このコラボレーションが台湾の顧客にも受け入れられるのではないかと考えました。カジュアルながらも洗練された茶色と白の組み合わせで、フォーマルにもカジュアルにも対応できるデザインが魅力だと思っています。実際に台湾のお客様からは履きやすく、価格が手頃でコストパフォーマンスが良いという反応をいただいています。2wayで色んなシーンに対応できるというところもplain-meのコンセプトに合っていて、初めて完成品を見た時は感動しました。

今後、セレクトショップとしてどのようなイベントや取り組みを計画していますか?

今後はアパレルだけでなく、ライフスタイル全般をサポートできるような商品展開を考えています。生活用品やインテリア、フレグランス、さらには電化製品まで、幅広いカテゴリーの商品を取り扱い、日常生活を豊かにする提案をしていきたいです。20代はアパレルですが、特に30代以上のお客様は、単なるファッションアイテム以上のものを求めています。そうしたニーズに応えられるよう、plain-meでは商品選定に力を入れていきたいと思います。

プロフィール

<plain-me Creative Director/Tim Nien>