靴、ちゃんと磨いてますか?

プロに教わる革の磨き方靴、ちゃんと磨いてますか?

“生きている素材”である革を使った製品は日ごろの手入れがとても大切。 特に普段の生活で足元を支える革靴は手入れ次第で寿命も変わる。 そんな革靴の手入れを、靴のプロに教えてもらった。

2008年発行 「日本の革 1号」より

1.汚れを落とす

靴に付いたホコリや泥を、ブラシを使って払い落とす。ブラシは豚、馬の毛を使った靴用を使いたい。ブラシの角で革を傷めないよう注意。汚れが落ちにくい場合には、クリーナーを使用する。

2.クリームを塗る

クリームが全体にムラなく塗れるようにシューツリーを装着し、履きジワを伸ばす。乳化性のクリームを、布を使って全体に塗っていく。小さな円を描くようにして、ムラなく薄く塗り伸ばすことを心がけること。

3.ブラッシング

カラ拭き前にブラシをかける。余分なクリームを落とし、塗ったクリームを伸ばして光沢を増す効果がある。ブラシは靴専用の物をクリームの色によって使い分けたい。

4.カラ拭き

きれいな布で全体をカラ拭きする。布を手早く動かすことで、革に熱を与えクリームを溶かすので、さらに光沢を出すことができる。

5.つま先を鏡面仕上げ

基本的な手入れは4まで。さらにこだわるなら、つま先を鏡面仕上げに。油性のシューポリッシュを塗って表面の凸凹を埋めるように磨き上げる。

革底も磨こう

靴底の革も硬めのブラシで汚れを落とし、保革のためにミンクオイルを塗っておくといい。

コバも忘れずに

靴底と甲革との間のコバも専用のコバブラシで汚れを落とし、乳化性クリームを塗りこむ。

素材ごとに変わるお手入れ

スエードはブラッシングが基本。ひどい汚れは専用のゴムで落とす。適宜撥水と補色のスプレーをかける。

シューツリーは必須

一日履いた靴はたっぷりと水分を含む。型くずれを防ぐとともに湿気を吸収し、靴のコンディションを一定に保つために履いた後はシューツリーを入れよう。